2002年9月24日、撮像素子サイズを4/3インチに規定した「Four Thirds System」を発表。翌年の6月24日には「フォーサーズシステム規格」を採用したレンズ交換式デジタル一眼レフカメラE-1の発表会を開催、2003年の10月10日発売です。基礎技術の開発期間を含めトータル5年程をかけて開発されたE-1と記憶しています。「Four Thirds System」構想から丸10年を迎え、理想の規格ではあったのですが、カメラを取り巻く技術も多岐にわたり開発され、次なる本命を探す試行錯誤の中、無駄な標準ズームを創り出してしまった気がします。
先見性と長期ビジョンの無さを嘆くしかないのですが、米谷氏の話の中に、「デジタルは3ヶ月で開発しないと・・」というくだりがあり、他社との開発競争の中、今使える技術で最高のカメラを作っても、販売した頃には、更なる技術が可能になっているという状況でしょうか。このデジタルという宿命に翻弄されるのは、最終的には我々ユーザーに他なりません。しかし、デジタルとはそんな物と思ってしまえば腹も立たないというものです。
ここへきて2012年最初のBCNランキングが発表され、なんとミラーレス部門でオリンパスのマイクロフォーサーズがシェア1位、33.6%を獲得しています。まぁ、新機種発売に伴う旧機種の投げ売りがありましたから、瞬間的な事だとおもいます。また、マイクロフォーサーズシステム規格に新規賛同社が発表されました。アストロデザイン株式会社、株式会社ケンコー・トキナー、株式会社タムロンの三社。ケンコーは既にミラーレンズの展示をしていましたので、これで正式に出るということです。タムロンの参加は思っていませんでしたが、Eマウント用レンズをそのままマウント替えて出すということにならないとよいですね。こういう援護射撃が出て来ることは、それなりに評価(勝算)の兆が出てきたということで、フォーサーズにはこういう応援がなかったのは残念。