M.ZD ED 60mm F2.8 Macro テストシリーズもキリの良い番号になりました、今回でラストにいたします。6028でのベタな順光での描写、12−50や9−18とも共通するM.ZD特有の色鮮やかさがあります。硝材の純度を上げ透過率を増し、レンズのコーティングで光を洗い、一昔前のレンズから相当にピュアな進化を遂げている印象です。旧レンズで撮ったら絵にもならない時でも、しっかり写っているM.ZDであらゆる状況でも良く写る実力を持っているのですが、時として優等生な写りになりすぎる傾向も感じます。被写体の色によっては派手になりすぎ、コンデジの延長的な感じでしょうか。勿論ちゃんと光を捕らえている事を褒めるべきなのです。
ただ、写真というのは、計算通りの設計ではだすことの出来ない、「味」みたいなものも求めてしまう趣味の世界ですから計算通りでは満足出来ない厄介さが潜んでいますね。幸いRAWで撮っておけば、ある程度は自分の好みで味付けできますから、そこで落ち着かせようと思います。焦点距離とは別に「味」に拘るととてつもない深い沼が待ち構えているのですよ。良く写るのにちょっとだけモヤモヤサマーズってことで(^^: